電子出版権について

Posted by ogasawara | Posted in 著作権法 | Posted on 02-10-2013

インターネット社会に突入してはや何年経つでしょうか。その勢いは留まるところを知らず、様々な商品やサービスが電子化されています。そんな中でも注目したいのが電子書籍。アメリカの一部の学校では電子教科書を取り入れているところもあるそうで、ますます、その需要は増加するのではと思われます。私個人としましては、「紙が良い。」の一言に尽きるのですが・・・。

それはさておき、電子書籍が出回るにつれ心配されるのが「海賊版」が出回ること。そこで、文化庁は、電子書籍の海賊版被害対策のため、出版社(者)による差し止め請求を可能とする「電子出版権」を新設する方針を決め、来年の通常国会での著作権法改正案提出を目指すそうです。

著作権法では、紙の書籍の「出版権」については定めていますが、インターネット上の違法流通を排除する権限などを保護する規定がありません。よって、この法案が通ると、日本国内で配信されている違法な電子書籍の作成及び流通の差し止め請求訴訟を出版社(者)が起こせるようになります。

下記は日本経済団体連合会(経団連)の「電子出版権」(仮称)の新設に関する提言からの引用です。

<電子出版権の要件>

(1)電子書籍を発行する者に対して付与される
(2)著作権者との「電子出版権設定契約」の締結により発生する
(3)著作物をデジタル的に複製して自動公衆送信する権利を専有させ、その効果として差止請求権を有することを可能とする
(4)他人への再利用許諾(サブライセンス)を可能とする
(文化庁HPより引用)

進むデジタル化時代、法律も時代に即したものである必要がありますね。さて、来年の通常国会、どうなるか、注目です。

ゆるキャラの権利保護について

Posted by ogasawara | Posted in 商標法, 意匠法, 知財戦略, 著作権法 | Posted on 20-11-2012

【今回の注目記事】なんと4億8千万円!「ゆるキャラ祭り」の経済効果過去最高

今年の「ゆるキャラグランプリ」の投票は、11月16日に締め切られ、投票数・ランキングは、11月25日(日)に埼玉県羽生市で行われる「ゆるキャラさみっとin羽生」でのグランプリ表彰式で発表されるそうです。ゆるキャラとは、「ゆるいマスコットキャラクター」を略したもので、各種キャンペーン、地域おこしのような地域のPR、企業・団体のコーポレートアイデンティティなどに使用するマスコットキャラクターのことをいいます。

この記事のように、莫大な経済効果を生むようになっている「ゆるキャラ」については、最近、色々な方面からご相談を受けるようになってきています。「ゆるキャラ」のゆるいイメージをきちんと維持しつつ、認知度を高め、宣伝効果の高い人気キャラクターに育てるのは非常に難しく、無制限でキャラクターの使用を認めると、粗悪品などによってイメージを損ねることもありますし、だからといって全く利用を禁止してしまうと、一般に広く普及することはなく、親しみをもってもらえません。

そこで、地方自治体は、商標登録や、キャラクター使用に際して独自のルールを設けることで正しい使用を促しています。商標登録の際には、キャラクターの名称、容姿(形状)とともに、権利の及ぶ範囲を指定することになりますが、指定商品には、日用品から食料品に至るまでキャラクターの使用が考えられる幅広いジャンル、且つ具体的な商品名を挙げることをお勧めします。これによって、商標権者は、指定商品(又は指定役務)について登録商標の使用をする権利を専有し、他人によるその類似範囲内での使用を排除することができます。

また、キャラクターの権利を保護する手段としては、文化庁への著作権登録も有効です。著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生しますが、文化庁へ著作権を登録することで、著作権の保護期間算定の起算点を明確にしたり、著作権に関する事実関係を世間一般に公示することができます。
(詳しくは→http://www.bunka.go.jp/chosakuken/touroku_seido/index.html

キャラクターの使用許諾については各地方自治体によって異なりますが、公式ホームページなどを通じて登録商標の使用方法を解説し、個人使用についてもおおよその使用範囲が明記されているので、使用にあたっては必ず事前にチェックすることをお勧めします。

誤解されがちなのは、こういうキャラクターは「キャラクターとしての意匠権」があると思われていること。実は、そういうオールマイティ-な権利はありません。意匠登録は、デザインを具体化し、物品を特定して出願しなければならないため、キャラクターを利用する物品のすべてを保護するには不向きです。例えば、キティちゃんやピカチュウの典型的な姿を意匠登録して、それを利用する物品はすべてその意匠権の侵害だ、というようなことはできないわけです(物品毎に登録が必要となります。)。

では、意匠登録をする必要があるのか、と疑問にもたれる方がいらっしゃると思います。著作権の場合は、全く同じキャラクターであったとしても、他の著作物を真似しないで独立に作成されたものであれば、それぞれ著作物として保護されることになります。逆に意匠権の場合には、独立して創作されたものであっても、先に出願したものに意匠権が付与されることになるのです。著作権においては真似をしているということ、すなわち、他人の著作物に「依拠」している場合にのみ著作権侵害の問題が生じるということで、意匠権が絶対的独占権であるといわれるのに対して、著作権は相対的独占権であるといわれています。

したがいまして、著作権だけでは相手が真似していないと主張した場合にはやっかいですね。意匠権であれば、たまたま同じようなデザインになってしまったと主張しても、権利行使が可能です。例えば、ゆるキャラであれば「ぬいぐるみ」といったように、この物品(商品)のこのデザインについては、有無も言わせず真似されたくないものであれば、意匠登録をする必要がある!といえるのではないでしょうか。

商標登録ステーションはこちら

商標登録にはいくらかかるの?

商標登録までの流れは?

「違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が衆院で可決」というニュースについて

Posted by ogasawara | Posted in 著作権法 | Posted on 19-06-2012

今回は、「違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が衆院で可決」というニュースについて。なお、著作物に関する権利についての相談に応ずることも弁理士の業務範囲とされています(弁理士法4条3項)。

違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が衆院で可決

従来は、CSS※を回避してリッピングするソフトをユーザーが入手し、CSSのかかった市販のDVD-Videoをコピーしても、私的使用の範囲なら現行の著作権法と不正競争防止法の規制対象にはならないと考えられてきました。また、コピー目的でDVDレンタルを利用しても、その真意を他者が判断することは難しく、著作権法にも特に規制はありませんでした。

しかし、政府提案の改正案が施行されれば、それらの行為は違法になります。罰則規定はないものの、今まで以上に、不法行為責任(民法709条)が問われるようになると思います。

かく申す私めも、私的使用の範囲でバックアップしたこともありましたが、改正案が施行されれば、もうバックアップできませんね(>_<) ユーザーにとってはフレンドリーでない今回の改正ですが、悲しいかな、それだけ私的使用の範囲を超えた悪質なコピーが横行したということなのでしょう。

今回の改正が上手く機能して、市販のDVD-Videoがお手頃価格になって欲しいと願うばかりです(地デジのコピーワンスのように枚数制限を設けてコピーを許すというのもありだと思います。レンタルの場合、この仕組みを設けるのは技術的に難しいと思いますが・・・)。

※市販のDVD-Videoには「CSS」(Content Scramble System)と呼ばれる視聴制限技術が施されているため、単純にディスクからHDDへファイルをコピーしても、再生時に暗号化鍵を復号できず、正常に再生できない。したがって、DVD-VideoをリッピングするにはCSSを回避(解除)する必要があり、実際にCSSを回避してリッピングを行なうソフトは複数存在する。

音楽番組の無断複製DVD販売で逮捕、サイバーパトローラー通報

Posted by ogasawara | Posted in 著作権法 | Posted on 22-10-2011

今日のトピックスは、「音楽番組の無断複製DVD販売で逮捕、サイバーパトローラー通報」(IP-NEWSから引用)のニュースについて。

『音楽番組を無断複製したDVDをインターネットを通じて販売したとして、愛媛県警今治署などは10月20日、愛媛県今治市の無職の女(44歳)を著作権法違反容疑で逮捕した。

女は2010年8月から2011年3月ごろまでの間に、韓国出身の人気グループ「東方神起」が出演したNHKの番組「ポップジャム」の映像を、NHKに無断でDVDに複製し、高知県土佐市の女性ら3人に販売した疑いが持たれている。

同署によると、女はインターネット掲示板で購入者を募集。2010年10月に県警が委嘱している「サイバーパトローラー」の松山大学の学生が書き込みを発見して情報提供し、県警が2011年8月に女の自宅を家宅捜索して、違法複製に使ったパソコンなど44点を押収した。女の販売先は全国に及んでおり、県警は映像の入手先や経緯を調べているという。

なお、「サイバーパトローラー」は、愛媛県警の委嘱をうけ、インターネット上のサイバー犯罪などの違法情報を収集して県警に連絡する情報提供者で、今年度は、愛媛大学と松山大学の学生11人が活動している。』

3人に販売で逮捕ですか。ちょっと厳しいような気が・・・(-_-;)
現行の著作権法では、著作権違反の創作物を販売する行為は違法で購入する行為は合法なのですが、ダウンロードに関しては事情が異なり、著作権者の許可を得ずにアップロードされた音楽や動画データをダウンロードする行為は違法となります。罰則規定はありませんが、違法配信されたものをダウンロードしていると自ら誇示している場合など悪質な場合には、著作権を持つ人が民事訴訟を起こすことが可能です。ダウンロードする際には、著作権者の許可を得てアップロードされたものか気をつけてくださいね(^_^)/

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