海葉×海陽 商標類否事件から見る商標の類否判断について

Posted by ogasawara | Posted in 商標法, 訴訟 | Posted on 28-05-2013

今回も、商標の称呼が争点となった判例をご紹介します。前回ご紹介した「PAG」とは異なり、称呼が完全に一致しているのに非類似と判断されました。

【事件の概要】
本願商標「海葉」(標準文字)(指定商品・役務:第29類 かまぼこ,加工水産物ほか)が、引用商標「海陽」(指定商品・役務:第29類 かまぼこほか)と「カイヨウ」の称呼において類似するとしてなされた拒絶審決に対して、当該審決の取消しが求められた事案です。

【判決の要旨】
商標の称呼は類似するとされましたが、本願商標「海葉」から生ずる「海草の葉っぱ」との観念、引用商標「海陽」から生ずる「海に昇る太陽」との観念の差、「海」ともう1文字の漢字を組み合わせた単語は非常に多く存在し,「海」と組み合わされる漢字の外観上の相違を軽視することはできないという外観の差から、非類似の商標であると判断されました。

争点は、1.商標の類否にありました。

1. 商標の類否について
称呼
本願商標・・・「カイヨウ」
引用商標・・・「カイヨウ」
つまり、基本的に同一であると認定
観念
本願商標・・・「海草の葉っぱ」,「海に浮いた葉っぱ」
引用商標・・・「海に昇る太陽」,「海に沈む太陽」,「海の日の当たる場所」
つまり、相違する。
外観
「海」の部分は同一だが、二文字目「葉」と「陽」との間に旁(つくり)や偏(へん)の共通性はなく,その相違は大きい。

※外観・観念の相違が、称呼の共通を凌駕するものである。

【私見】
商標の類否の判断基準は、称呼・外観・観念の三方向からの対比観察を基本とします。特に、日本では称呼が最重要視される傾向にありますが、今回の判決は、称呼の同一性よりも外観・観念の相違が重視される結果となりました。

特許庁の商標課が確立している商標の類否判断法を熟知している人ほど、本願商標「海葉」と引用商標「海陽」とは類似すると判断するのではないでしょうか。実務家の立場からしますと、このような知財高裁による商標の類否判断法は、裁判例を引用した意見書を提出する際に大いに活用できそうです。

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