ローリングストーンズ事件から周知商標について学ぶ

Posted by ogasawara | Posted in 商標法, 訴訟 | Posted on 05-06-2013

今回は、引き続き商標法4条1項15号が争点となった判例をご紹介します。前回の判例と違うのは、本件商標とローリングストーンズの「舌の図形商標(図を参照)」自体が非類似と認定された点と指定商品の嗜好性が考慮された点です。

【事件の概要】
本件商標「舌の図形商標(図を参照)」(指定商品・役務:第9類ほか)の設定登録による商標掲載公報の発行日から2月以内にされた第三者からの登録異議申立に基づく決定に対し、商標登録出願人(商標権者)が知財高裁に不服を訴えた事案です。

商標法 第4条(商標登録を受けることができない商標)には、
① 次に掲げる商標については、前条の規定にかかわらず、商標登録を受けることができない。
15 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標(第10号から前号までに掲げるものを除く。)
とあります。

【判決の要旨】
両商標は、上部に2つの山にように盛り上がった赤色系の上唇、開放された口から張り出した舌、舌の上部に白色の上前歯、黒色の口内という共通性があるが、本件商標は正面から見た平面的な図形であるのに対して、引用商標は右斜めから見た立体的な図形であるので印象が異なる点(外観相違)、称呼,観念上の共通性がない点、引用商標が音楽関係者の間でローリングストーンズの商品・役務を表示するものとして著名であるので、嗜好性の高い音楽ファンや音楽関係者(需要者層)の間においては、本件商標がローリングストーンズと同じグループの業務にかかる商品・役務であると誤信するおそれがないので、登録を一部取り消した異議決定を取り消しました。

争点は、1.商標の類否判断と、2.商標法4条1項15号の該当性にありました。

1. 商標の類否判断
外観・・・相違
称呼・・・共通性なし
観念・・・共通性なし
※つまり、非類似である。

2.商標法4条1項15号の該当性について
引用商標の周知著名性は認定したものの、取引実情の点で、音楽という嗜好性の高い分野の需要者の商品に対する注意力が考慮され、混同は生じないとされました。

【私見】
今回の判例では、商標自体は非類似と認定されましたが、商標法4条1項15号の該当性について、具体的な需要者層を限定し、音楽ファン(需要者層)の注意力に言及し混同を生じないとした点が注目すべきではないでしょうか。

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