ももいちご 不使用取消事件から見る二段併記の登録商標の使用について

Posted by ogasawara | Posted in 商標法, 訴訟 | Posted on 17-06-2013

今回は、二段併記商標の不使用取消リスクを考えさせられる判例をご紹介します。

【事件の概要】
本件商標「ももいちご/百壱五」(指定商品・役務:第31類「いちご」)が、不使用取消審判で取消されたので、当該審決の取消しが求められた事案です。

【判決の要旨】
「ももいちご」と「百壱五」の両方の文言が、文字の変更や欠落などなく、共に用いられており、字体や字の大きさに違いがあるとしても、本件商標を表す登録番号,出願日が表示されていることも併せ考慮すると、社会通念上、本件商標と同一の商標が使用されていると解すべきと判断されました。

争点は、1.本件登録商標と使用商標との類否とにありました。

商標法 第50条(商標登録の取消しの審判)には、
① 継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれもが各指定商品または指定役務についての登録商標(書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。以下この条において同じ。)の使用をしていないときは、何人も、その指定商品または指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
とあります。

1.本件登録商標と使用商標との類否
字体や字の大きさに違いがあるが、「ももいちご」と「百壱五」の両方の文言が、文字の変更や欠落などなく、共に用いられている点から商標法50条1項でいう社会通念上同一であると認定されました。

【私見】
商標権は、商標を使用することを前提に権利が与えられるものであり、3年以上不使用の状態が続くと権利が取り消される場合があります。この不使用商標を取り消すための手続きが不使用取消審判です(商標法第50条)。この不使用取消審判が請求された場合、登録商標と同一の商標を使用していること(社会通念上の同一でもよい。)を証明できなければ、商標登録が取り消されることになります。

本件のように、上段(又は下段)に漢字又はアルファベットを記載し、下段(又は上段)にその読み方を平仮名又は片仮名で表した二段併記の態様で出願することは多くあります。2つの商標を1つの商標として、1件分の費用で出願することができますし、先願商標との類似性を低くすることが可能な場合もあります。

しかし、二段併記の登録商標のうち、一方しか使用しなくなってしまった場合には、登録商標の使用とは認められず、取り消されてしまうかもしれません。二段併記の場合には、この不使用取消リスクがあることを頭に入れておく必要があります。

本件は、「百壱五」が、小さくても、「ももいちご」と共に用いられていた点、及び、登録番号や出願日が表示されていたことも社会通念上同一という判断を後押ししたものと思われます。

あなたは、使用商標の「百壱五」の文字を見つけることができましたか?それにしても小さいですよね。

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